アロビックス外用液5%の効果と副作用とは

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抜け毛や薄毛の治療効果が期待できるとして様々なクリニックで処方されている「アロビックス外用液5%」。
フィナステリド(プロペシア)やミノキシジルと比べると、知名度は落ちますが薄毛や脱毛症の治療薬として多くのクリニックで処方されています。

今回は、アロビックス外用液5%で本当に抜け毛や薄毛が改善できるのか、どんな効果や副作用があるのかを解説します。

アロビックス外用液5%とは

アロビックス外用液5%は1987年に発売された薄毛の治療薬で、長生堂製薬株式会社を製造販売元、日本ジェネリック株式会社を販売元としています。
脱毛症や白斑治療薬として開発されたフロジン外用液のジェネリック医薬品であり、主成分としてカルプロニウム塩化物を含みます。

30mLの小さな容器に入っており、持ち運びにも便利な形状をしています。薬液は緑色をしており独特なにおいがあります。

初めて見る方はこの色に少し驚かれるかもしれませんが、いかにも薬らしく効き目がありそうなこの色を好まれる方もいらっしゃいます。

アロビックス外用液5%は保険適用の外用薬

基本的にAGA(男性型脱毛症)やFAGAびまん性脱毛症)などの薄毛治療は自由診療扱いとなるため、それに付随する治療薬も保険適用外であるものが多く、治療費が高額になりがちです。

しかしアロビックス外用液5%は保険適用対象の薬品となっており、薬価基準によって価格が決定しているため安心して購入することができます。

1mL当たりの薬価は12.3円で、先発医薬品のフロジン外用液の薬価30.3円と比較すると3分の1程度です。
保険適応で処方された場合の薬代は、1ヵ月で2本用いた場合でも約220円(3割負担の場合)と大変お安くなっています。

なお、アロビックス外用液5%と類似した薄毛用市販薬には第一三共製薬の「カロヤン」シリーズがあります。
しかし、カロヤンは主成分のカルプロニウム塩化物の濃度が最大2%しか配合されておらず、価格も1ヵ月分で約4000円と高額であることから、アロビックス外用液5%を処方してもらう方が経済的と言えるでしょう。

アロビックス外用液5%の効果

保険適用で治療費を抑えつつ、薄毛治療が行えるならそれに越したことはありませんよね。
それでは次に、アロビックス外用液5%にはどのような効果があるかを見ていきましょう!

アロビックスの適応症

アロビックス外用液5%が保険適応をもつ主な疾患は以下のとおりです。

円形脱毛症(多発性円形脱毛症を含む)
○悪性脱毛症
○粃糠性脱毛症
○瀰慢性脱毛症
○壮年性脱毛症
○症候性脱毛症
○乾性脂漏
○尋常性白斑

このように多くの皮膚疾患に対する適応を持ち、AGAやFAGAにも使用できますが、実際の医療現場ではストレスなどによる円形脱毛症に用いられることが多いです。
処方に当たっては医師の診察が必要となるので、診察時に自分の薄毛、抜け毛の状態と合わせてアロビックス外用液5%で治療可能かどうか確認するのがおすすめです。

男性、女性の両方に使用可能

アロビックス外用液5%は性別に関係なく薄毛治療に用いることができるのも特徴の一つです。
例えば、フィナステリドは男性型脱毛症(AGA)の治療薬であり、女性に対する適応はありません。
これに対して、アロビックス外用液5%はAGAに加え、FAGA(びまん性脱毛症)と呼ばれる女性の薄毛にも効果を発揮するため、男女を問わず幅広く用いられています。

なぜアロビックス外用液5%で薄毛治療ができるのか

アロビックス外用液5%の有効成分はカルプロニウム塩化物と呼ばれるアセチルコリンに類似した構造を持つ化合物で、薬液1mL中に50mg含まれています(その他に添加物として、エタノール、pH調整剤、黄色4号(タートラジン)、青色1号、香料を含みます)。

カルプロニウム塩化物は皮膚に対する高い浸透性と強力な血管拡張作用を有しています。

頭皮の毛細血管平滑筋にはアセチルコリン受容体が存在しており、副交感神経の興奮により分泌されたアセチルコリンがこの受容体と結合すると、血管が拡張し、血流が増加します。

カルプロニウム塩化物はアセチルコリンと類似した構造を持つため、カルプロニウム塩化物が頭皮毛細血管平滑筋のアセチルコリン受容体と結合することで、アセチルコリンと同じく血管拡張作用をもたらします。

しかも、カルプロニウム塩化物は、アセチルコリンと比べて約10倍も強力な血管拡張作用があることが動物試験で確認されています。

アセチルコリンは生体内に存在する酵素であるコリンエステラーゼにより分解されることでその作用が消失します。しかし、カルプロニウム塩化物はこのコリンエステラーゼによる分解を受けにくい特徴をもつため、アセチルコリンに比べてより長時間に渡って血管を拡張させることができます。

さらに、カルプロニウム塩化物はコリンエステラーゼをブロックする働きも有します。これにより、生体内に存在するアセチルコリンの分解も抑制されるため、さらに強力な血管拡張効果を得ることができるのです。

アロビックス外用液5%を頭皮に塗布すると、有効成分が皮膚内に浸透し、毛根の毛乳頭周辺部の毛細血管が拡張します。これにより血流が増加して多くの酸素や栄養分が毛乳頭に行き渡ると、毛乳頭の働きにより毛母細胞の増殖が活発になり、発毛が促進されると同時に抜け毛が抑制されるのです。

頭皮周辺の血流を改善することにより発毛を促す点ではミノキシジルと類似した作用となっています。
ただし、アロビックス外用液5%の薄毛に対する効果はミノキシジルやフィナステリドと比べると穏やかであり、劇的な改善を期待できるものではないことには注意する必要があります。

他の薄毛治療薬と併用してより効果を高める方法もあり!

アロビックス外用液5%は外用薬のため副作用も少なく、ミノキシジルやフィナステリドなどの効果の強い飲み薬はやや不安という方でも比較的安心してお使いいただくことができます。

ただし、これらの薬と一緒にアロビックス外用液5%を用いると相乗効果でより強力な作用を発揮するため、確実な薄毛改善効果を期待して併用することもあります。
どうしてもフィナステリドやミノキシジルと比較すると治療効果は落ちてしまいますが、併用によってより強力な治療効果を引き出すこともできます。

アロビックス外用液5%の使用方法

アロビックス外用液5%を脱毛症に用いる場合は、1日2~3回、適量を患部に塗布するか、毛髪部全体にふりかけます。

血管拡張作用があるため、塗布後は頭皮にヒリヒリとした熱感を生じることが多いですが、これは薬が効いている証拠であるため心配する必要はありません。
塗布後はマッサージすることでさらに効果が高まると言われているので、丁寧に揉みこむと良いでしょう。

また、薬液が眼に入るとしみるため、塗布時には液垂れに注意する必要があります。 誤って眼に入ってしまった場合は直ちにきれいな水で洗い流すようにします。

塗布する際は衣服に薬液がつかないよう注意しましょう。

アロビックス外用液5%の副作用

アロビックス外用液5%は局所作用を有する薬のため、フィナステリドやミノキシジルなどの内服薬と比較すると重大な副作用が発現する可能性は低いと言えます。

しかし、薬と名の付くものには程度の差はあれ、何らかの副作用が認められるため、使用に際しては細心の注意を払う必要があります。

アロビックス外用液5%の主な副作用としては以下の2つがあります。

(1)過敏症
(2)アセチルコリン様作用

過敏症とはアロビックス外用液5%を塗布することにより、頭皮に一過性の発赤や掻痒感が生じることです。

これは、アレルギー反応の一種であり、発症するかどうかは使用者の体質に関係してきます。過去に他の薬液や整髪料などでこうした症状を起こした経験がある方は診察時に必ず医師に伝えるようにしましょう。また、敏感肌の方もかぶれなどが生じやすくなるため、慎重に用いる必要があります。

アセチルコリン様作用とは、副交感神経興奮時に起こる生理反応に類似した反応のことです。これは、アロビックス外用液5%の主成分であるカルプロニウム塩化物がアセチルコリンと類似した構造をもつため、アセチルコリンの代わりに体内のムスカリン受容体に結合することで生じます。

具体的には、刺激痛、局所または全身性の発汗、熱感、心拍数減少、悪寒、戦慄、嘔気、嘔吐、末梢血管拡張、腸蠕動亢進、気管収縮、子宮収縮、腺分泌亢進、縮瞳、眼圧低下などの各種症状が発現することがあります。

もしも使用後に上記の症状が現れた場合は、ただちに使用を中止して医師または薬剤師に相談するようにします(できればその場で頭皮についた薬液を洗い流すと良いでしょう)。

また、お風呂上りは血管が拡張しており副作用が起こりやすくなると言われているため、入浴直後の使用は避けるようにします。

外用薬は湯上りに使用したほうが効果を引き出せそうなイメージを持っている方も多いと思いますが、アロビックス外用液5%は違うということを覚えておきましょう。

アロビックス外用液5%は発売後に使用成績調査を実施していないため、明確な副作用発現頻度は公表されていません。しかし、アロビックス外用液5%の先発品であるフロジン外用液では副作用発生率が4%前後と報告されていることから、アロビックス外用液5%についても同程度の発生率を有すると考えることができます。

それほど頻度が高いわけではありませんが、万一に備えて常に注意を怠らないことが大切でしょう。

まとめ

今回はアロビックス外用液5%に焦点を当ててご紹介しました!
劇的な治療効果という部分ではミノキシジルやフィナステリドよりも劣りますが保険適用で使用できるメリットは大きいですね。
薄毛の進行状態によっては使用・併用を検討してみてはいかがでしょうか。

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